株式会社 門田鉄工の「サンプルジャケットタンク」が、「第32回優秀板金製品技能フェア」において、初応募で「厚生労働大臣賞」を受賞いたしましたことをお知らせいたします。
「優秀板金製品技能フェア」について
優秀板金製品技能フェア(主催:職業訓練法人アマダスクール)は、国内外の金属加工企業が制作した板金製品や作品を募集し、優れた技術・技能で作られた作品を選出するコンテストです。
板金加工技術・技能の交流と向上を図ることを目的に1989年から毎年開催されており、今回(令和元年)は、応募総数が過去最多の296点を記録しました。
「サンプルジャケットタンク」について
受賞作品「サンプルジャケットタンク」は、保温や加熱冷却のできる2重構造の容器であるジャケットタンクの5分の1のミニチュアモデルとして制作したものです。
ジャケットタンクは、圧力容器として、表裏一体化した溶け込み溶接が重要なポイントです。タンク内面は胴体部分を高精度なロール成形と裏波溶接後のビードカット、バフ研磨の仕上げ工程でも板厚減少を最小限にとどめました。
ジャケットオープニングのカバーはパーツセンターで、レーザ加工した板をロール成型、それを溶接しました。仕上げは、通常は400番バフ研磨ですが、作品は800番バフ研磨をして最高の仕上げ面になるようにしました。また、5分の1サイズにすることで容器内側の小径ノズルの難しい溶接も巧に処理しています。
2重構造のため、内槽からつながるノズル部やジャケット外面の上部には内外槽間の3次元のシールカバーの板が必要になりますが、ベンディングンマシンによる突き曲げではなく、ロール成形を駆使した複合R加工を行い、なめらかな接続面の形成を実現。これにより内外槽間のシール溶接がしやすくなっています。
長年蓄積した、高難易度の加工技術・品質が評価され、このような栄えある賞をいただいたと考えております。
今後とも皆さまのご期待にお応えできるようスタッフ一同鋭意努力してまいります。これからも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。